こんにちは。
現在進行中で進めさせて頂いているプロジェクトに「医科歯科連携研究会&実践会」というものがあります。
これは、医科と歯科のダブルライセンス保持者である松本先生を講師としてお招きして歯科が医科と連携する為に必要な知識を学んでいく会です。
松本先生は練馬光が丘病院にて他職種を巻き込んだ地域包括ケアシステムの構築を実践されています。
在宅の分野で歯科が介入する事による患者様へのメリット、日本の医療費、介護保険へのインパクトも大きく松本先生の活動は社会的意義が非常に大きいのです。(この辺りの詳細は別の記事にて)
松本先生の医科歯科連携モデルを全国に広げようと立ち上げた「医科歯科連携研究科&実践会」。
このモデルが全国に広がり、各地域で実践できるようになると、本当に素晴らしい事だと思います☺
今日はその会で出た質問を紹介します。
この参加者様の情熱はすごく、本当に患者様に付加価値を提供するんだ。地域を変えるんだ。という気持ちが伝わってくるご質問だと思います。
血液凝固剤を処方することについての質問です。
90歳男性
既往歴 #心筋梗塞 #認知症 #高血圧
歯科的現病歴 #義歯不適 #C4(8本)
現在の薬剤情報は
1、バファリン配合錠A81 1錠
2、プラビックス75mg 1錠
3、アムロジピン2.5mg 1錠
4、アーチスト1.25mg 1錠
5、パリエット10mg 1錠
6、ウリアデック20㎎ 1錠ケアマネより当院に依頼があり訪問診療にて歯科介入をはじめました。
口腔内に残根が多数あり、義歯の安定と違和感の解消のため抜歯を予定しました。
内科におけるコントロール状況をうかがうため情報提供依頼をしましたが、回答はありませんでしたので、内科医院に直接電話にて連絡をしたところ、コントロール状況については回答なく、抜歯をするならプラビックスを2週間休薬してくださいと先生から指示をうけた看護師より連絡がありました。2週間という言う休薬期間に驚いたため再度看護師に、歯科治療へのご配慮であれば、可能な限り、縫合と止血シーネで対応しますので、再度先生に確認してくださいと伝えましたが、先生から看護師への指示は2週間休薬、でした。
プラビックスのサノイ社に電話で確認したところ、添付文書上では、
【血小板凝集抑制に影響のある手術】の前14日以上前からの休薬、とは書かれている。
しかし、内視鏡手術、抜歯時のガイドラインにおいては、休薬の必要なし。プラビックスの半減期1.9時間で、効果消失は 血小板の寿命と同日と考え、8-10日。
担当の調剤薬局に休薬相談にて連絡したところ、たまたま得た情報ですが、以前かかりつけだった内科が廃業したが、そこでのそのままの処方を続けているとのこと。質問1、バファリン、プラビックスと抗血小板薬を2薬使う場合はどのような場合なのでしょうか。より動脈硬化リスクが高い場合などなのか?
2、ガイドラインにおいても休薬の必要がなく、直接止血操作を行える抜歯に対して、また今後数回に分けて行うと説明している抜歯に対し今後何度も休薬が14日も必要となる、という薬に対し、そもそもこの患者さんにはプラビックスが必要なのでしょうか。
3、抗血小板薬の量や、種類について選択していくのに、多少の観血処置では休薬しなくてもいいですというような明確または客観的な検査数値はありますでしょうか。
4、医師に対し、休薬は14日もしていただく必要ないという内容を伝える良い方法はないでしょうか。
こんな歯科医院が連携の一端を担っている地域はいいなぁ。と。
医科歯科連携研究会&実践会ではこんな感じで歯科が医科と連携していく為の基礎知識やノウハウ、他職種連携の事等、在宅の分野でリードできるレベルの事をお伝えしています☺第一期はまだ募集中です☺
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